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『LOVE LETTERS』 岡田浩暉 × 彩輝 直
あらすじなどは こちらから
まじめなアンディと、奔放なメリッサ。家柄に誇りを持ち上昇志向の強いアンディと、家族の愛情に恵まれず心を病んでしまうメリッサ。 ときにはそれぞれ強さをぶつけて反発しあい、ときには強さと弱さがぴったりと引き合う。そんなふうに、お互いの心が分かちがたくからみあっている様子が、とても伝わってきた公演だった。『LOVE LETTERS』を観るのは5回目くらいだけど、これまで気づかなかった、アンディとメリッサの隠れた一面が見えたような気がするからだろうか。 上院議員になったアンディが、人目を忍んでメリッサのもとへ通っているときの手紙。「寸暇を惜しんで…」という短いフレーズには、心のタガが外れたアンディの密かな喜びがいっぱい詰まっていた。岡田さんの声を聞いたとき、「おぉ! アンディそんなにうれしいのか! もしかしてメリッサよりはしゃいでるんじゃないの?」とびっくりさせられたもの。 その意外性が強く印象に残っただけに、最後の手紙では、彼の喪失感が余計大きく感じられた。「…人生のほとんどがメリッサさんとともにありました」「確信を持てない言動をするときには、いつもメリッサさんがそばにいました」(セリフ細かいところ間違ってるかも)。友情でもあり、愛情でもあり、家族でもある、そんな得がたいきずなを失ったアンディの悲しみ。 彩輝メリッサは、孤独に陥って次第に心がむしばまれていく過程での声が忘れられない。メリッサらしいやんちゃな様子が消え失せ、沈んだ声で「ひどいうつ病。自分がだれだか分からなくなってしまったの。これにはまいった…」と告白する表現には、なぜだか泣きたくなってしまった。いつもは、ここで涙が出ることはないんだけど。 冒頭は二人とも声のテンションが高く、朗読というより動かない芝居を観ているようだった。感情が入り込みすぎたのか、岡田さんはせりふのつまづきが目立ったし、彩輝さんは風邪気味のようでステージでも小さく咳をしていた。正直それは残念だったけど、アンディとメリッサの心の裏側まで感じさせてくれたステージは、観て良かったと思う。LOVE LETTERSの魅力を、またひとつ教えられたな。
by redandblackextra
| 2006-02-24 00:38
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