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> 『エリザベート』(9) 宝塚版の忘れられない台詞
『エリザベート』は去年の東宝版が初見で、宝塚版は今年春の月組公演を一度観たきりです。なので、自分としては東宝版が基本になっていますが、月組を観て「これは東宝版にも入れてほしい」と思った台詞がありました。

デプレツィンのシーンだったかと思うのですが、エリザベートを熱狂的に歓迎する市民の様子に、がくぜんとしたエルマー(たぶん)が、こう言います。

「ハンガリーの誇りは、皇后の手に落ちた…!」

革命派の悔しさ、いらだち、戸惑い、憤り。いろんな感情が深く刻まれている一言で、作品中、一番心に残った台詞でもありました。

エルマーたちの反体制活動がしっかり骨太に描かれていると、エリザベートが生きていた当時の時代背景がよりはっきりするように思います。「エリザベート一代記」ではなく、時代の変わり目を生き抜いた人間の物語として普遍的な力を持たせるのであれば、東宝版でももう少し、革命派をフィーチャーしてもいいような気がします。
東宝版でも入らないかなあ、この台詞。
by redandblackextra | 2005-09-11 23:59 | 舞台にまつわる話

観劇と読書が好き。いや、ほかにもあるかな。当面の間は、ぼちぼちマイペースで更新します。
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