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> 『プロデューサーズ』 一度で作品のファンになりました
劇場入り口で上を見上げると、黒×金色の電飾で『THE PRODUCERS』の文字がピカピカ光っていた。いいなあ、ブロードウェイの派手な雰囲気が出てて(行ったことないんだけど)。これこそ、正しい電飾の使い方だよな…。

予備知識ほとんどなしで観に行っても、とても楽しめたし、お話自体が気に入った。しっかりつくられた作品なんだろうなと、素人目にも思う。ミュージカル・マニアはあちこちにちりばめられた名作へのオマージュを楽しめばいいし、単純に面白がりたい人にはジョークがあり余っているし、明るい気分になりたい人はレオとマックスのどたばた奮闘記に元気付けられるだろう。この先も長く上演される作品だろう。ぜひ海外でも観てみたい。

主役コンビの井ノ原くんと長野くん、いい味出していた。そりゃ、歌や芝居の技術だけをいえばいろいろ意見は出てくるけれど、それは承知で観に行ったのだから何も言いますまい。

そんなことよりも、特にレオ役の長野くん、演技も見た目も「弱気な会計士」というキャラクターそのものだ。お気に入りの毛布を肌身離さず持っているところなんか、可愛らしすぎる。そんな彼に惚れるウーラ(彩輝直さん)も、「スウェーデン出身で、英語がたどたどしい」という難しい設定を、お馬鹿っぽく、でも愛らしく魅せてくれた。すごく練習が必要な台詞のような気もするけど、そんな片鱗はちっとも見せない。

演出家ゲイカップルのロジャー(藤木孝さん)、カルメン(岡幸二郎さん)は、歌と芝居の水準が高いのは当然として、ショービジネスに参画しているゲイとしての気持ちを、仰々しくなく自然に出しているのが良かった。このあたりは岡さんがパンフレットで詳しく述べているけれど、この舞台ではゲイを「女言葉」「女装」といったありきたりのイメージだけで登場させるのではなく、ミュージカル界を支えるいろんな存在のひとつとして、その考え方や仕事ぶりを楽しーく描き出している。

レオが知らなくて恥をかいた業界用語の「足を折れ!」は、偶然にも以前聞いたことがあった。英語で言う「Break a leg」はもはや一般にも浸透した言葉かもしれないけど、語源は「舞台に立つ役者に“Good luck!”と声をかけると悪しき霊が不幸をもたらすので、その霊どもをだますために『足を折れ』と言うと、役者の演技がうまくいくと言う」ことからきている(研究社のサイトより)。もともとドイツの古い格言に由来するという説もあるようなので、劇中劇「春の日のヒットラー」に引っ掛けた台詞だったのかもしれない。

訳詞のおかげもあってたくさん笑ったこの公演、夏の終わりの打ち上げ花火のように明るく華やかで、いい思い出になった。これで9月からは心置きなく、じめじめっと暗い死神の世界へ旅立てるわ。
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by redandblackextra | 2005-08-29 00:33 | 舞台にまつわる話