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> 『モーツァルト!』(10) 生身のアマデ
これまで、この作品で泣いたことはありませんでした(泣きゃあいいってもんではありませんが)。
この日再演3回目の観劇にして予期せぬ涙を感じたのは、1幕の終わり、狂ったような形相でインクの出ないペンを走らせていた黒沢ともよアマデが、「書けない!」と叫ぶかのごとく顔を上げて目を大きく見開いたときでした。

ずっとオペラグラスでアマデを見ていたのですが、この表情が飛び込んできたとき、神童の熱情が客席にいる自分にもダイレクトに感じられて、目頭を押さえずにいられませんでした。

大きなお目目のともよアマデは、まぶたを開いたりとじたりするだけで、たくさんのことを伝えてきます。井上ヴォルフが「モーツァルトの混乱」でアマデに向かって「子どものくせに…!」と怒りをぶつけるシーンでは、驚いてまん丸な瞳で「信じられない」という顔に。でもすぐに半開きの醒めた目になり、ヴォルフの肩に手を置いて一瞬動きを止めた後、無表情に首を絞めようとします。この流れは、双方の感情が音もなくぶつかりあっているようで、引き込まれました。

コンスタンツェとヴォルフが抱き合うのを見るのはよっぽど嫌らしく、アマデは目を閉じてしまいます。

皇帝の御前演奏会が成功した後のシーンも印象に残ります。ヴォルフはアマデと握手しようと笑顔で手を差し伸べているのに対し、アマデが「浮かれてる場合じゃないでしょ、ほら見てみ」と言わんばかりにクールな目でパパのいる方向を示しているときの表情。それは、とても子どものものとは思えませんでした。

才能の象徴。祝福された幼い日の幻影。アマデはそんな「イメージ」を担う存在でもあるのだけど、ともよアマデを観ていたら、もっと「生身の人間」らしくヴォルフにかかわっているような気がしました。余裕ある表現力の賜物でしょうか。
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by redandblackextra | 2005-08-22 21:55 | 舞台にまつわる話