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> 『風間杜夫ひとり芝居三部作』 芝居も客層もよかった
(作品紹介・あらすじは こちら

(感想ここから)
主人公は団塊世代のサラリーマン。かっこいい風間杜夫さんが、しがないおじさんを演じるひとり芝居なのだけど、うますぎる、面白すぎる。「うまい」なんてありふれた言葉は使わない方がいいのかもしれない。でも隣の席にいた、特に熱心な演劇ファンでもなさそうな中年夫婦が二人して「いやあ、うまいね」と涙目で笑っているのを聞いたときは、最高の賛辞だなと思った。

得意のカラオケを切り札に会社・不倫・家庭のもろもろを乗り切ろうとしている『第1部 カラオケマン』、そんなストレスが爆発して記憶喪失になってしまう『第2部 旅の空』、そして最後まで家庭や仕事のことを思い出せないまま、家族と別れ、子どものころ好きだった大衆芝居の役者として人生をやり直す『第3部 一人』。

これという特徴もない、どこにでもいそうな平凡な中年男だ。人の顔色を気にして、だれにでも好かれるように生きてきた。でもそれは問題を先送りにする優柔不断さと紙一重で、必ずしもいいことばかりではなかったと自分でも分かっている。

「団塊世代を代表してハジケます」というコピーそのままに、劇中で歌われるのは時代を感じさせるナンバー。石川さゆり・三波春夫(接待用の歌)、サザン・浜省(いつもカラオケボックスで会っている不倫相手用の歌)などなど。自分があまり歌謡曲に詳しくないせいもあるけど、聞き覚えのあるメロディーはほとんどなかった。まして、主人公がうれしそうに語る「新宿西口フォーク集会」「歌声喫茶」の思い出話にいたっては、ぽかーんと聞いているほかなく…。

それでもこの作品は、年代も立場も違う自分に問い掛けてくるものがあった。仕事のこと、家族のこと、これからのこと…。悩みをひきずって、あたふたしている様子は、わたし自身をみているかのようだ。そこにリアリティがあるから、この作品は単なる人情芝居だけには終わらず、観客はそれぞれ生き方を考えさせられる。風間さん演じるおじさんみたいに、捨てられなかったものを捨て、新しい人生を始める勇気を、自分も持てるだろうか。そんなことを振り返らずにはいられない舞台だった。

◎おまけ
今回は杉並区文化・交流教会主催公演ということで、運営はアットホームだった。チケットもぎりのおばさんがもたもたしていても、誰も文句を言わず待っている。お客さんは「近所に住んでいて、気軽に観に来た」という感じの人が多くて、みな特段おしゃれしてきているわけでもない。でもこんなゆっくりした雰囲気に、なんだかとてもなごんだ。血眼になってチケットを入手して駆けつける帝劇の空気とは違う。どっちがいいとか悪いとかではない。ただ、日常のひとコマに「お芝居を観る」という時間が自然に溶け込んでいるこの街の空気は、いいなと思った。

◎おまけ2
テレビ取材が入っていた。9/6(火)20時の「幸せ! 1週間の食卓&仲間たち」という番組で公演風景が出る予定とのこと。
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by redandblackextra | 2005-08-22 01:05 | 舞台にまつわる話

観劇と読書が好き。いや、ほかにもあるかな。当面の間は、ぼちぼちマイペースで更新します。
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