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『グランドホテル』 ええ話やんか…
「藤木孝さんと岡幸二郎さんとパク・トンハさんを観にいこ~」と、ちゃらちゃら出かけて行ったのですが、うかつにも泣いちゃいました…。こういう作品が胸にしみじみしみるようになるなんて、年をとるのも悪くないなあと思った次第。
作品については公式ブログなど観ていただくとして… 後に「グランドホテル形式」と呼ばれるお芝居の型をつくった名作だということも、よく知らないまま観てきたのですが、終わってみれば、「さすがに時代の試練に耐えて受け継がれている作品だわ」と、悲しい中にもいい余韻が残りました。 泣けたのは、まずオットー(小堺一機さん)が初めてホテルにやってきたシーン。治らぬ病気と全財産を抱えてこのホテルにたどりついたことを語る歌が、リアルに感じられて。小堺さん自身、大きな病気を経験したときの思いを、きっと重ねているのでしょう。 それから最後、息子の誕生を喜ぶエリック(パク・トンハさん)へのお祝いに、オットーが「男爵(岡幸二郎さん)から」と言ってシガレットケースを渡すところ。人は来て、また去り、ひっそり消える人生があれば、新たな力を得る命があって…。それでも、たった1日半を共にした人たちの間で、何かがつながっている。このグランドホテルを舞台にして。作品のテーマが凝縮されたこのやりとり、しばらく忘れられそうにありません。 わざわざ歌詞に出てくる割にはちゃちいシャンデリアとか、男爵がバレリーナ(前田美波里さん)に本気になっている様子が今ひとつ伝わってこないとか、「ステーションの薔薇」の薔薇のセットはあれでいいのかとか、突っ込みたいところも正直ありました。 それでも、いろんな人生を見つめては送り出す『グランドホテル』の大きな包容力に、今は身をゆだねていたい気分。ストーリーテラーとなる藤木孝さんの存在感のおかげかしら。 今日はこんなところで。
by redandblackextra
| 2006-01-22 23:59
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