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> 『ジキル&ハイド』(1) ミュージカルだけど、芝居と呼びたくなる
鹿賀丈史という人は、いったいどこまで観客を驚かせてくれるのだろうか。
春に観た『レ・ミゼラブル』では、重厚な演技で「ジャベールって、こんなふうに怖いんだ…」と改めて思い知らされたけど、今日はまた、ヘンリー・ジキルの熱さとエドワード・ハイドの恐ろしさを、予想以上の強さでこちらに焼き付けてくれた。

「世界の名作だから一回くらい観といた方がいいかなー」くらいのお気軽な気持ちで出掛けたのだが、終わってみれば鹿賀さんの芝居魂にあっけにとられてしまった自分がいた。

「芝居魂」なんて、素人観客が気軽に使う言葉ではないのだろうけれど、あの舞台を観ていると自分にはこういう表現しか思いつかない。特に結婚式の直前、ジキルとハイドが激しく入れ替わりを繰り返すシーンを観ていて、そう思った。ジキルは、制御不能となったもう一つの人格・ハイドを抑えこもうとしてあがいているけれど、その姿は、『ジキルとハイド』という作品と格闘を続ける鹿賀さん自身とも重なって見える。

こんなふうに思うのは、鹿賀さんが芝居にぶつける情熱に拠るところが大きいのだろう。ミュージカルでありながら歌が全てではなく、作品に対して役者がふりしぼる力が、訴えかけてくる舞台だった。

楽しみにしていた代表的ナンバー「This is the moment」も、「歌い上げる」という感じではない。芝居の中でさりげなく始まって、さほど余韻を残さずにメロディーが閉じられる。同じようなソロナンバーであるレミゼの「スターズ」とは、曲の存在感がまったく違って感じられた。

あんなに自信に満ちた科学者だったジキルが、自作の実験薬によって、内面に潜む悪を御しきれなくなり、以前の自分に戻りたいと嘆く場面。文字通り息をのむ迫力で、「こんな演技を毎日続けていて、鹿賀さん大丈夫なんだろうか」と余計な心配をしてしまうほどだった。

だからその直後、実験器具が火を噴いて暗転したときは、「ここで作品が終わりか。ジキルは安らかに死んだのか」と思い込んで一生懸命拍手してしまった。はずかしー。ほかにも拍手はたくさんあったので、浮かなくてよかったけど…。

ほかのキャストのことは、また明日。
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by redandblackextra | 2005-12-12 00:03 | 舞台にまつわる話