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> 七月大歌舞伎『NINAGAWA 十二夜』(1)二人のお姫さまくらべ
(あらすじは、こちらから「話題とみどころ」をどうぞ)
(シェイクスピアによる原作「十二夜」の役名 → 歌舞伎版の役名)
シザーリオ実はヴァイオラ → 獅子丸実は琵琶姫
セバスチャン → 斯波主膳之助
オーシーノ公爵 → 大篠左大臣
オリヴィア → 織笛姫
など

(感想ここから)
シェイクスピア×歌舞伎×蜷川という取り合わせに触発されて、ふらりと出掛けてしまいました。結論から言えば、喜劇をちゃんと面白く観せてくれていて、歌舞伎初心者の自分でもしっかり笑って楽しめました。

幕がさーっと開くと、お客さんが一気にどよめいて拍手が湧き起こりました。舞台奥が一面鏡張りになっていて、そこに客席がしっかり映っていたからです。「ツカミ」は成功ですね。

筋立ては、原作にほぼ忠実です。従って舞台を日本に置き換えているとはいえ、特定の時代設定はありません。だから大篠左大臣の館で、子どもたちがフランシスコ・ザビエルみたいな襟の服を着て、チェンバロの伴奏で歌っていても、私は違和感ありませんでした。チェンバロの音色は、雅楽の調べを思い起こさせ、やんごとなき身分の方々の世界になじんで聴こえます。

この舞台の主役は双子の兄妹である、「斯波主膳之助」と「獅子丸実は琵琶姫」。27歳の尾上菊之助さんが2役を演じています。いや、男の主膳之助、女の琵琶姫、琵琶姫が男装した姿の獅子丸の3役か。わずかな時間で早替わりして演じ分けていました。特に序幕、船の場面で初めて琵琶姫が登場したときは、感嘆の拍手が。衣装や声色、身のこなしが変わるのは当然ですが、歌舞伎ですから化粧も男女でずいぶん違っているはずです。うーん、そこをじっくり観察しそびれたのが残念。

でも、主役よりも強い光を放っているように見えたのは、相手役である織笛姫でした。演じるのは御年50歳の中村時蔵さん。若い菊之助さんが演じる可憐な琵琶姫とはまた違い、気位の高いしっかりした姫で、存在感が圧倒的でした。この作品は現代的な要素が多いのですが、織笛姫の貫禄のおかげで、「ああ、歌舞伎を観にきたんだなあ」としみじみ感じ入ることができました。

プログラムによれば、蜷川さんに演出をお願いしたのは、菊之助さん本人の強い希望だったとのこと。けれど、彼自身の個性を強くアピールするはじけた演技というのは、いまひとつ伝わってこなかった気がします。歌舞伎を見慣れていないせいかな…。今月末の千秋楽までに、いろいろ変化していくのでしょう。

蜷川さんは「単身、歌舞伎国へ留学するつもり」(プログラムより)で挑んだとのことです。蜷川演出作品は、「リチャード3世」「ハムレット」しか観たことがありませんが、どちらも観劇後、口がぽかーんと半開きになって言葉がでてこなくなるくらい、強烈な印象でした。「十二夜」では、そういう衝撃は感じられません。歌舞伎の伝統と蜷川演出、今はお互いにしっくりくる「型」を模索している段階なのでしょうか。でも型を知らなければ型を破ることもできないわけですから、一度で完璧なものができなかったとしても、今後も異分野とのコラボレーションに貪欲に挑戦してほしいと思います。

面白かった役者さんのことなど、また明日。
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by redandblackextra | 2005-07-10 23:58 | 舞台にまつわる話

観劇と読書が好き。いや、ほかにもあるかな。当面の間は、ぼちぼちマイペースで更新します。
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