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> 『エリザベート』(15) また新しいお芝居を観たような
井上ルドルフが加わったのがきっかけなのかどうか分からないけど、ほかのキャストの演技も一層ブラッシュアップされたようにみえました。観るのが数回目ともなると少々飽きてくるかしらと思ったけど、ところがどっこい、公演終盤にきて、また新しいお芝居を見せてもらった感じ。

ゾフィーおばあさま、フランツから「もうあなたの意見を伺うことはない 妻への償いです」と宣告されたのに対応して、「うっ」と心臓を押さえていました。ああ、息子から決別を言い渡されたショックが引き金となって、生きる支えをなくしてしまうのね。やっとそのあたりが分かりました。これまでは、「♪~あなたの国は滅んでしまう」と歌い終わったあとに初めて手で胸を押さえ、息絶えていたと思います。

エリザベートが亡くなったルドルフの棺にすがりつくシーン。トート登場の直前に、「♪~安らぎを得たのね」の後で、この日は「うぅっ」と嗚咽をもらしていたような…。心を閉ざし、喜怒哀楽を表に出さなくなってしまった彼女が、後悔の嵐のなかで生々しい感情を見せたことに、どきりとしました。

「闇が広がる」では、内野トートと井上ルドルフの間で火花がばちばち散っていました。トートが「立ち上がれよ 王座に座るんだ」とそそのかす声に応えて、一度突き放されてしりもち状態になったルドルフが再び起き上がるところ。ルドルフが「やるぞ、負けない」と彼なりに精一杯力強いまなざしを送っているのに対し、内野トートは視線をそらして口元だけで一瞬ニヤっと笑います。「こいつ、乗ってきやがった」とでも言うような…。以前からこういう演技だったのかも知れませんが、初めて目撃しました。ここに気付くと、「独立運動」の見え方も変わってきます。警官が革命家たちに向けてバキュン、バキュンと発砲するのが、トートの指図によるものだったとは、今まで分かりませんでした…。それ以後マイヤーリンクまで、ひたすら内野トートは冷たい。エリザベートを手に入れるためには手段を選ばないという執念が、容赦なく強くなっていきます。

予期せぬことだったのですが、今年の『エリザベート』を何回か観て、この作品自体、これまでよりも好きになりました。役者さんたちが妥協せず演技を掘り下げて、何度となく新鮮な切り口を見せてくれるからかな、とも思います。
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by redandblackextra | 2005-09-24 00:25 | 舞台にまつわる話